昔は、普通に観てた

昔はテレビもYouTubeも、当たり前のように観てました。
「水曜日のダウンタウン」とか、「ゴッドタン」とか、「ガキの使いやあらへんで」とか、「脱力タイムズ」とか。
「ドキュメント72時間」とか、「ザ・ノンフィクション」とかもすごい観てた、本当にすごい観てた。
笑って、へえ〜って言って、たまに泣いたりして、そういう時間がけっこう好きだったりして。

YouTubeも、芸人さんのチャンネルとか、ゆるい日常系とか、深く考えずに観てたし。
EIKO GOとか、なんか元気出るし。英孝ちゃんも怖いのに頑張ってバイオハザードクリアしてるし僕も頑張ろうって思えた。

でも、いつの間にか全然観なくなっちゃって。
不思議に思ってたんです。

おすすめされても、「わ〜面白そう」って思うのに、なぜか“再生”できない。
「いま、その気分じゃないかもなあ」って思って後回しにしてたら、気づいたら観ないまま。

覚悟が求められてる

なんか、観始めるのにちょっと“覚悟”がいる感じがするんですよね。
番組とか動画の中のちょっとした発言とか雰囲気とかで不意打ちにあって、気分が沈んじゃったりするからコンディションかなり整えてから観ないといけないなって。

なんていうか、忙しい。（僕の頭の中、基本的に忙しいけど）

会話とか内容とか、どうしても“考えちゃう”癖があって。それが社会人になってからすごい加速しちゃって。
この言い方、なんか演出っぽいなとか、裏でどんな意図があったんだろうとか、制作サイドの気持ちとかもつい想像しちゃって、気づくと疲れてる。勝手に。

自分で自分に「めんどくさ。」って思う。全然きもいですね。

“流行り”って、こわいときある

テレビとかYouTubeって、“今この瞬間”を楽しむものだと思っていて。
流行に乗るって、楽しいけどちょっとこわい。

「これ、観なきゃ」っていう義務感みたいなのが出てきちゃって、それに追いつけないと、なんかめちゃ焦って。しかも普通じゃない変な焦燥感。
追いかけられてる感じしません？僕だけ？

今敏が生きてたら、この変な焦燥感とか怖さとかをいい感じのアニメにしてくれそうなんだけど。僕には言語化がむずかしい。

あと、好きな芸人とかタレントのYouTube、その人のこと好きだから当たり前に最新のその人のこと知りたいんだけど、先述のコンディションなんかの問題で全然観れなくてしょんぼり。
更新があると心のどこかで落ち込みます。
だから気にすること自体やめちゃって、断絶しちゃった感じかもしれない。

結局積み上がる未視聴リストは、”タスク”みたいな感覚で嫌。

で、今は海外ドラマとか映画とか見てるってわけ

それでもやっぱり何かは観たくて、海外のドラマとか映画とか、そういうのをよく観てます。といっても、TVやYouTubeを観ていた頃からですけど。

昔の名作も、新しいやつも、自分のペースで。追いかけられるという感覚は無いですね。

あと、制作側のことをあんまり知らないからだと思うんですよね。出演者の私生活とかバラエティ出演とか、情報が少ないぶん、純粋に“物語”として楽しめます。

ああ、俳優がバラエティに出てることがなんとなく苦手なの、自分でもやっと言語化できた気がしたな。
人柄が一度でも見えちゃうと、その後は役や物語に集中できなくなっちゃう。

あ、でも逆にそれがいい人もいるかも…

リリーフランキーとかピエール瀧とか山田孝之とか(愛を込めて敬称略)、人柄見えて作品が映える気がする…難しい…

エンタメに対して構えてる（損してる）

ここまで語ってきて思うのは、僕って“エンタメに対して構えすぎてる”んだなあってことですね。それに尽きる。
めんどくさいタイプ。自覚はもちろんあります。

“エンタメ”をちゃんと”エンターテイメント”として楽しめよと思う。考えるな。感じろ。
（実際は感じてるものが嫌なんだから「考えるな。感じるな。」が正解か？いやちがうな。）

でも、こういう人って、実はけっこういるんじゃないかなとも思います。
「若者のテレビ離れ」とかニュースで見るけど、それって単に「みんなスマホで短い動画ばっか見てるから」みたいな、そういう話だけじゃない気がしていて。

僕みたいに、「コンテンツとどんな距離で付き合えばいいのかわからなくなった」人も、ひそかに増えてるんじゃないかと思って。

みんなが盛り上がってる流行にすぐ飛び込めるわけじゃないし、何かを見る前にちょっと気持ちを整えないといけなかったりするし。
そういう“心のコンディション”って、たぶん無視できない。

ラジオは、割とちょうどいいかもです

ちなみに、ラジオは好きです。ラジオとは長い付き合いになります。中学生の頃から「おぎやはぎのめがねびいき」とか、「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」とか聴いてたなあ。

声だけって、なんかいいなって思います。

余白があって、勝手に想像できて、ちょっと寄りかかれる感じがして。
想像するのが前提のものだから、そっちに思考のベクトルが向くので僕の”考えちゃう”癖も落ち着くんですよね。

そんなこんなで

もしかしたら「若者のテレビ離れ」みたいな現象の小さな一粒かもしれないけど。
言っちゃえばただの“生活の変化”なんですよね。

「だいぶ不器用なヤツが、ちょっと丁寧に、自分の気持ちと向き合ってる。」だけの話になっちゃったな。ごめんなさい。

念の為お伝えしておきますが、テレビもYouTubeも否定してるわけじゃないです。
むしろ僕みたいな職業の人は本当は食らいついてでも最新のコンテンツは追いかけるべきなんだと思っています。

共感してもらえる部分が少しでもあるといいな。僕みたいな人が僕を見つけたらちょっとは安心できたりするかな。

しないか。