なぞなぞは好きですか?「パンはパンでも食べられないパンはな〜んだ?」「下は大火事、上は洪水な〜んだ?」子どもの頃はよくやったものです。古く古典の世界にもなぞなぞがあったこと、ご存知でしょうか。
なぞとは「何ぞ?」という問いかけの言葉に由来する。その起源は古く上代に遡るが、中世には貴族のことば遊びとして宮中で盛んにおこなわれたという。
室町時代から楽しまれていた謎解き、その頃のなぞなぞとはどんなものだったのでしょう。少しご紹介しますので頭をひねってみてください。
まずはこちら。
「十里の道を今朝帰る」
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答え:十里=五里が2つ、つまりにごり。ケサをカエル=逆にする。で、正解は「濁り酒」。
なかなか難しいですね。でもこの問題で少し解き方が分かったのではないでしょうか。基本はことばあそび、文字の順番を変えたり、入れ替えたりすると答えが見えるものが多いです。
次はこちら。古典なぞなぞの中ではわりと有名なものです。
「上を見れば下にあり、下を見れば上にあり、
母のはらをとをりて、子のかたにあり」とは、なんぞ?
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答え:これは漢字を実際に書いてみると割と分かりやすい、正解は「一」です。
では上記2問をふまえて応用問題。
「泉に水無うしてりう帰る」
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答え:泉という漢字から水を取ると白、カエル=逆にする、ということはうり。正解は「白ウリ」。
パターンが分かるとわりとスイスイ解けるのではないでしょうか。次に私が古典なぞなぞを知った初めての問題。当時解けなかった。
「海中の蛙」
ヒント:カイチュウではなくウミナカと読む。
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答え:ウミナカは干支の卯と巳の中、つまり辰。蛙=カエル=逆にする、タツを逆にして正解は「蔦」。
最後に私がふとした折に思い出す、なんだか好きな問題。
「椿葉落ちて露となる」
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答え:ツバキのハを取るとツキ、ツがユとなるので正解は「雪」。
日本人は古来から言葉に関してとても遊び心があったのですね。古典なぞなぞの世界、いかがだったでしょうか。