サイゼリヤで学ぶ西洋絵画 その2

こんにちは!最近肉まんを皮から作れるようになった澤田です。

そんな今回は肉まんの作り方、、ではなく、待望の第2弾となるイタリアンな記事をお届けします。
そう、サイゼは美術館なのだというお話です。

というわけで、今回は前作に引き続き、
サイゼリヤの店内に飾られている絵画の中から、またまた3点を選んでご紹介します!


①ビーナスの誕生

ヴィーナスの誕生 - Wikipedia

『ビーナスの誕生』サンドロ・ボッティチェリ

歴史

15世紀イタリア、フィレンツェ派の画家ボッティチェリによる超有名作品。
「西洋美術の教科書」ともいえる一枚で、ルネサンス期を代表する絵画のひとつです。

描かれた背景

ギリシャ神話の愛と美の女神「ヴィーナス(アフロディーテ)」が、貝殻の上で海から生まれるシーンを描いています。
「誕生」といっても赤ちゃんではなく、最初からこの姿で登場しているのが神話らしいところですね。

鑑賞ポイント

①中心にいるヴィーナスの、なんともいえないたたずまい。完全に裸なのに、清らかさを感じるのはなぜなんでしょう。

②背景に舞う花びらや、風を送る神のふわっとした髪の流れに注目してみてください。ボッティチェリの“線”の美しさが堪能できます。

③この絵、なんとキャンバスではなく板に描かれているそうです。何百年も前の絵が今も残っているって、本当にすごいことですね。


②モナ・リザ

モナ・リザ - Wikipedia

『モナ・リザ』レオナルド・ダ・ヴィンチ

歴史

言わずと知れたレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作、16世紀初頭に描かれました。
ルーヴル美術館で一番人気の作品ですね。

描かれた背景

モデルは「リザ夫人」という説が有力ですが、いまだに謎の多い絵でもあります。
誰が描かせたのか、どんな意味があるのか、いろいろな学説が出ていて、研究者泣かせでもあり研究者冥利でもある存在。

鑑賞ポイント

①なんといっても、この“微笑み”。見る角度によって表情が変わって見えると言われています。いろんな角度から見てみましょう。

②背景の景色がちょっと不思議なの、気づきましたか?右と左で地形が違っていたり、視点がズレていたり…じつはわざとそうしてるらしいです。ミステリー。

③顔の輪郭がちょっとぼんやりしてるのも特徴。これは“スフマート”という技法で、レオナルドが得意としていた「輪郭をぼかす」表現です。


③最後の晩餐

ダ・ヴィンチ・コードで物議を醸した「最後の晩餐」の謎…女性のような弟子は誰なのか? | ニュースな本 | ダイヤモンド・オンライン

『最後の晩餐』レオナルド・ダ・ヴィンチ

歴史

こちらもダ・ヴィンチ。15世紀末、イタリア・ミラノにある修道院の壁に描かれた超大作です。
サイゼの壁にあるのはもちろんレプリカですが、なかなかの迫力です。

描かれた背景

イエス・キリストが弟子たちと最後の食事をする場面。
この中に裏切り者がいる」と告げた瞬間の緊張感が、絵の中にピリッと走っています。

鑑賞ポイント

①弟子たちの反応が一人ひとり違っていておもしろい。驚く人、怒る人、聞き返す人…人間ドラマを想像してみるとたのしいかも。

②イエスを中心に、まっすぐ線を引くと構図の中心がど真ん中に来るんです。これもルネサンス的“遠近法”の見せどころ。

③時間とともに劣化してしまって、修復も何度もされている絵なんですが、それでもいまだに語り継がれているって、やっぱりすごい。


おわりに

いかがでしたか?
サイゼリヤで食事をするとき、ちょっと周りを見渡してみたくなったのではないでしょうか。
おなじみのミラノ風ドリアと一緒に、西洋絵画を味わえるファミレスって、やっぱりすごい。

ちなみに、今回紹介した絵画もすべて“レプリカ”なので、美術館のように静かにしなくてもOKです。
パスタをすすりながら、堂々と見てくださいね。