ディズニーランドと情報設計

こんにちは菊地です。先日おそらく10年ぶりくらいでディズニーランドに行ってきました。というのも愛すべき我が子が二歳の誕生日を迎えたので、そのお祝いです。歌やダンスが好きな子なので気兼ねなく演奏や踊りを観られるというとディズニーランドくらいしか、まだ選択肢が無いみたいです。(ミュージカルとかも3歳以上から可とかが多い印象)

久々、行ってきた感想としては…すごい良かったです!
正直、大人になってから自分のために行くディズニーというのは「まぁ楽しいな」くらいでしたが、我が子がパレードやマーチングバンドを観て喜んでいる姿をみるのは、自分が楽しいより100万倍嬉しい…毎年誕生日のお祝いに行きたいなと普通に思いました。

ニーズが違うと行くテーマランドが違う

で、当然といえば当然なのですが二歳児がいると、ほぼアトラクションには乗れないし乗らないんですね。ハロウィンの時期でめちゃくちゃ混んでいたこともあったのですが、乗ったアトラクションはわずか3つ。イッツ・ア・スモールワールド、蒸気船マークトウェイン号、ウエスタンリバー鉄道。めちゃくちゃおとなしいアトラクション(笑)で、衝撃的だったんですが「トゥーンタウンってテーマランドあったんだ!!」という発見。ミッキーと会って一緒に写真が撮れるという「ミッキーの家」があったりするのですが、私は正直初めて、その存在を知りました。ほとんど絶叫系のアトラクションも無く親子連れをターゲットにしているテーマランドなので、やはり自然と足を運ばなかったようです。逆に子連れになるとトゥーンタウンめちゃくちゃ助かる…年齢制限がなく歩いて見学するだけのアトラクションや、転んでも固くない地面になっているエリア、またオムツを変えられる施設や幼児向けの飲料や食品を販売してくれていて、本当に親の味方…

テーマランドという組織化構造

これ、冷静に考えると本当にディズニーランドの見事な情報設計だと思います。あれだけの規模感、訪れるユーザーもニーズも違う中、それぞれに対して、しっかり価値を提供しつつ全体として統一感が取れている。そのソリューションが「テーマランド」という分類なわけです。近未来的な世界観や西部劇的な世界感も、テーマランドを分けることで、混在することなく共存できている。そのことに自分が子供ができ明確にニーズが変わることで痛感しました。

ディズニーランドと情報設計

情報設計の教科書にも載っているのです

このこと、いかにも偉そうに語っていますが、私が初めて言ったわけではなく、情報設計の教科書とも言えるオライリーの「情報アーキテクチャ」に載っています。はい、俗に言うしろくま本ですね。

入念に設計された組織化構造は、ユーザーが新しい、見慣れない環境を理解するのに役立ちます。この原理の良い例が、初のテーマパークであるディズニーランドです。(テーマパークというこの新しいコンセプトはディズニーランドが開園した1955年に誕生しました)。

ターゲットとする顧客が理解し、感情移入できるコンセプトをベースとした明確な組織化によって、テーマパークという新しい、見慣れないアイデアが、理解できる、魅力的なものとなったのです。

ディズニーランドのコンセプト構造は一貫性と拡張性を持ち、また文化とその時代への順応性を持つ

情報アーキテクチャ 第4版 ―見つけやすく理解しやすい情報設計
「明確な組織化」によって、統一感を失わずに拡張性や時代への順応ができる。その証拠にテーマランドという構造自体は一緒でありつつ、国ごとや時代によってテーマランドの種類が違ったりしています。

Webの設計も同じ

Webの設計においても上記のようなディズニーランドの構造化・組織化の考え方は、当然ですが重要です。ターゲットを意識し、どのように情報を分類し構造化するか、日々その繰り返しですが、今回のディズニーランドに行くことで想定とは違った発見があり面白かったです。何より子供がかわいかったですしね!また行くぞ!それでは、また。