ディレクションにおけるタスク管理について

はじめに

皆さんこんにちは。本日はWeb制作におけるディレクションの立場からタスク管理について書いてみたいと思います。

突然ですが、皆さんタスク管理していますか?おそらく多くの人が多かれ少なかれ何かしらのツールを使いタスク管理を行っているのではないでしょうか。アプリなどのツールを使って管理している人もいるでしょうし、我々のようにWeb関連の仕事をしている人はWrikeやBacklogなど多機能・高機能なツールを使っている方もいるでしょう。また主婦の方は手書きメモで買い物のリストを作るなど工夫されている方もいるかと思います。大小さまざまあれそれらはすべてタスク管理と呼ぶことができると思います。

当然ながらWeb制作、特にディレクションという立場においては、タスク管理というのは非常に重要な位置を占めます。タスク管理こそがディレクションにおいて1番重要な仕事と言っても過言ではありません。わたしもディレクションを始めて数年が経ち、その重要性を噛み締めている最中です。ですので、今日はそのあたりのことを整理も兼ねて考えてみたいと思います。

タスク管理とは何か

タスク

ひとえにタスク管理と言っても、先程の買い物リストから大がかりなプロジェクト管理まで、それが指し示す範囲は広く、また多様です。そのことを幾つかの視点で考察してみたいと思います。

時間

タスクには「いつまでにという時間の概念が重要な視点になります。当然ですが、そこには大小や緊急度があり、明日までにやらなくてはいけないタスクや、一年を通して取り組むべきものなどが存在します。

タスク管理が複雑なのは、それらが多層的に折り重なっているということです。ディレクションという立場ですと、多くの案件を同時にこなすことも求められます。3ヶ月や半年といった中長期的なプロジェクトもあれば、1週間や1日単位のスパンで納品が求められる仕事もあります(バナーやLPなどが該当することが多いです)。

そして、それらが同時に動くことになるのです。同時に押し寄せてくるタスクですが、その質が違うので管理方法も当然ながら変わってきます。中長期的な案件であればプロジェクトとして、タスクを細かく割って優先度を持って対応することが必要ですし(ツールとしてはWBSなどが有効ですね)、短い案件であれば日という細かい単位で、時には時間単位、分単位でTODOリストとして対応することが求められたりします(わたしは最近たすくまというツールを使用しています)

視座

また、タスクには「サイトを納品する」という全体を見通した高い視点と、ある程度グループ分けされた形で「情報設計→デザイン→コーティング→システム」などモジュールごとまで下げた視点、「h1を〇〇にする」などの細部を見る視点が必要です。

ここがタスク管理の難しさと、面白さなのですが、視座を高くして全体を見通すことと低くして細部をみることの行き来をする必要があることです。往々にして発生する問題だったりするのですが、「サイトをリニューアルしたい」という高い視座だけですと、あまりにも抽象度が高く、なかなか行動に移れないですし、細部のデザインにこだわりすぎて、そもそもの目的から離れたデザインになってしまったりということがあったりするわけです。

重要なのは分けること、名付けること

字数が限られたこのブログでは、ざっくりとした考察になってしまいましたが、重要なのは先に見た通り視座の高低を自覚しタスクを適切な形に分けることであり、それらのタスクを混乱が生じないよう名付け正確に認識することが重要だと思っています。

よく言われるところではありますが、ある種の恐怖は名付けることで、その割合が大幅に減ると言われていますし「分ける」ことは「分かる」ことに繋がります。言い方によってはタスク管理とは徹底して言葉の作業なのです。そのあたりを個人的には非常に興味深く感じています。