テキサス・ホールデムに恋焦がれる。

テキサス・ホールデム、というゲームを知っていますか?
テキサス・ホールデムはトランプを使うポーカーのゲームの一種で、世界中で熱狂的な人気があるカードゲームです。昨今、日本でもその熱が上がってきており、数々のポーカールームが各地にでき始め、プレイヤー人口の増加もどんどん加速していっています。かく言う私も、その魅力に取りつかれた一人です。

ポーカーは、日本では少しアングラなイメージがあります。カジノで取り扱うギャンブルであることで、公営でない賭博が違法な日本では、イメージが少し悪く定着してしまっています。

けれども、ポーカーはほかのギャンブルと一線を画している要素がいくつかあります。
ポーカーは囲碁やチェスと同様にIOC国際オリンピック委員会に認められている競技性の強い“頭脳スポーツ(マインドゲーム)”であり、競技人口は世界で1億人以上、野球の競技人口と肩を並べ、頭脳ゲームとしては世界最大級の規模です。近い将来、オリンピックの正式種目になる可能性も十分にあります。

各プレイヤーも日々さまざまな勉強をし、スキルとマインドセットを学び、真剣にゲームに取り組んでいます。
私も、そんなプレイヤーの一人です。

そんな愛すべき、いや、恋焦がれているポーカーの魅力が、少しでも伝わればよいと思い、筆を執りました。
今回は基礎編。簡単なルールと、私が思うポーカーのメリットの一端をお話します。

ポーカーのルール

まず、ポーカーのルール。ルールは、初心者であっても各地に点在するアミューズメント・ポーカーのポーカールームで初心者講習を受けることができます。たいていは無料で、時間も20分~50分程度です。シンプルなルールなのに奥深いのも、このゲームの魅力のひとつです。

テキサスホールデムは、2枚の手札(ホールカード)と5枚の共有カード(コミュニティカード)を使って、最高の5枚のポーカーハンド(手役)を作るゲームです。

以下に基本的なルールを説明します。

ディール:プレイヤー全員に2枚のカード(ホールカード)が裏向きに配られます。

プリーフロップ:ホールカードが配られた後、最初のベッティングラウンドが始まります。ディーラーボタンの左側にいるプレイヤー(スモールブラインド)は最小ベットの半分を、その次のプレイヤー(ビッグブラインド)は最小ベット全額を先に置きます。その後、ディーラーボタンの次から時計回りに各プレイヤーがベットを行います。

フロップ:ベッティングが終わると、ディーラーはデッキの上から1枚を捨て(バーンカード)、次の3枚を表向きにテーブルに置きます。これがフロップです。

ターン:フロップの後のベッティングラウンドが終わると、ディーラーは再び1枚をバーンし、次の1枚を表向きにテーブルに置きます。これがターンです。

リバー:ターンの後のベッティングラウンドが終わると、ディーラーは最後に1枚をバーンし、最後の1枚を表向きにテーブルに置きます。これがリバーです。

ショーダウン:リバーの後の最終ベッティングラウンドが終わると、残ったプレイヤーは手札を公開します。最高の5枚のハンドを作ることができるプレイヤーがポットを獲得します。5枚のハンドは、プレイヤーのホールカード2枚とテーブルのコミュニティカード5枚の中から、任意の組み合わせで作ることができます。

これがテキサスホールデムの基本的なルールです。ただし、ポーカーは戦略的なゲームであり、ベッティングのパターン、ブラフ、相手の行動の読み取りなど、多くの要素が絡み合っています。

こう書くと、なんだかややこしいように聞こえますが、実際は4,5回(10分程度)プレイすると、なんとなくの流れはわかるくらいには簡単です。

どんなゲーム?と聞かれると、こんなゲームです。

  1. 嘘をついて(ブラフ)相手からチップを取るゲーム。
  2. 期待値を予測して、その期待値に対してどんなアクションをするかを決断していくゲーム。
  3. 相手の立場に立って、相手がどのような手札(ハンド)でどのようなアクションをするかを考え、また、アクションを誘導させるゲーム。
  4. そこまで考えて考えて正解にたどり着いても、確率という名の突然の理不尽に泣いたり笑ったりするゲーム。

戦略性の高い知的スポーツであり、決断力が問われるゲームであり、ギャンブル。
それがポーカーです。

ポーカーの魅力

さて、私が感じるポーカーの魅力ですが、ざっくり以下の通りです。

1)めちゃくちゃ思考するゲームだからおもしろい。

相手の行動から相手の状況を予測し、自分の状況と照らし合わせて自分のアクションを決める。
セオリーから各理論から相手の様子から…、たくさんの情報から答えを導き出し、それが正解だった時の快感はたまらないものがあります。

2)賞金も魅力的。

前述の通り、ポーカーはプレイヤー人口が非常に多いスポーツです。だから、世界各国で大会が行われ、その優勝賞金もものすごいです。
毎年ラスベガスで行われる、世界一の規模を誇るポーカーの大会、WSOPでの今年のメインイベントの優勝賞金はなんと、18億!! これは個人競技の中ではテニスやゴルフを抜いてダントツ1位の優勝賞金です。一撃で人生が変わるインパクトがある優勝賞金は、やはりポーカーの魅力です。

3)めちゃくちゃ友達ができる!海外に行ける!

ポーカープレイヤーは、世界各国にいます。日本での大会の商品が、海外の大会への出場権、なんてことも多いですし、近隣の国でも定期的にポーカーの大会が行われているので、必然、海外に行く機会が多くなります。
世界各国の共通の趣味を持つ友人を持つことができるスポーツ、最高ですね。また、ポーカーが目的だとしても、合間に各国の料理や街並み、文化に触れることができ、人生の幅が広がるなぁ、と日々感じています。

ほかにも、まだまだ魅力は語り尽くせないですが、今日のところはこのへんで。
次回はポーカーと経営の類似点なんかにも触れられたらいいな、と思います。

さいごに…。

私はあくまでマインドスポーツとしてのポーカーを愛しています。国内での違法賭博を容認してはいませんし、助長もしていません。ご理解ください。
テキサス・ホールデムが、明るく楽しいマインドスポーツとして、日本でもっとメジャーになってくれたらうれしいな、と思っています。