広辞苑を読む。『あ』編 その4

広辞苑を読んで、気になった単語、初めて識る単語を深堀りしていきます。

本日は『あ』の続き、第四回です。

あおんそくながれ(亜音速流)

高速流体で、流れの速さがその流体中を伝わる音速より遅い流れ。

コメント・メモ

なんかかっこいいです。もうちょっと詳しい説明がないか、辞典で調べてみました。

高速気流のうち,流れの速さがいたるところで音速よりも小さい流れをいう。この場合,流速と音速の比であるマッハ数 M の値は,いたるところで M<1 となる。亜音速流の性質は,定性的には非圧縮性流体の流れ ( M=0 に相当する) とあまり変らず,ただ M の値が増すとともに,気体の密度変化に伴う量的な相違が大きくなる。

ブリタニカ国際大百科事典より

うーん、難しい。「すごい速いけど、音速よりは遅いよ」っていう解釈で大丈夫でしょうか?

あかうそ(赤嘘)

全くのうそ。まっかなうそ。

コメント・メモ

まっかなうそ。なぜウソの色が赤なのか、しらべてみました。諸説ありますが、「真っ赤な嘘」の「真っ赤」とは、明らか、に由来している、というのが有力でした。「明らか(あきらか)」の真ん中が抜けて「あか」「赤」と言われるようになったのではないかと言われている模様です。他にも、赤の他人(あかのたにん)、赤っ恥(あかっぱじ)、赤裸々(せきらら)などと、赤が使われている語句もあり、これらも今回と同じ意味の「明らか」との意味になるとの事でした。他にも「摩訶不思議(まかふしぎ)」の「魔訶(まか)」から由来しているとの説もあるらしいですが、明らか、から、赤(あか)になったとの説がより有力との事。ある種のことば遊びですね。

あかかき(垢掻)

江戸時代、浴場で浴客の赤をおとすのを業とし、遊女も兼ねた女。湯女

コメント・メモ

時代小説なんかでたまに登場しますね。湯女のほうがメジャーかな?遊女を兼ねた…あたりはないですが、有馬温泉など、いまでも文化が残っている温泉などもあるようです。

あかがり(赤狩り)

国家権力が共産主義者や社会主義者を逮捕・追放などして、弾圧すること。

コメント・メモ

なんで、社会主義や共産主義の象徴の色は赤なのでしょうか?調べてみました

本来はフランスにおいて戒厳を示す旗だったが、18世紀、フランス革命において革命派の内部で急進派をラファイエットが軍隊を率いて弾圧した事件を契機に、これに対する抗議として戒厳令旗である赤旗を革命旗に採用したとされる。この後も赤旗は革命を象徴する旗とされ、フランス革命の階級闘争の側面を引き継ぐことを自称する社会主義や共産主義団体、特に社会主義国家が団体旗や国旗に採用している。また、労働組合においても、資本家と労働者の階級闘争のシンボルとして赤旗が採用される。さらに国際主義から肌の色を問わない全人類の血を象徴するともされた。
国旗・党旗に取り入れられる意匠化された鍬とハンマーの交差は、農民と労働者の団結を表している。

とのことで、フランス革命がはじまりだったんですね。

あかしくらす(明かし暮らす)

夜をあかし、日をくらす。月日をおくる。

コメント・メモ

たんたんと日々を過ごしているような表現ですね。宮沢賢治の『雨ニモマケズ』のイメージです。

あかちょうちん(赤提灯)

(多く赤い提灯を店先に掲げることから)安い料金で客に酒を飲ませたりする店。一杯飲み屋。

コメント・メモ

赤提灯。安い居酒屋のことですね。俗称なのかと思っていたら、きちんと広辞苑に載るような言葉なのですね。イッパイアッテナがある中野は、赤提灯の店がたくさんあって楽しいです。

あきあじ(秋味)

北海道・東北地方などで、鮭のこと。特に、秋、産卵のため川を遡ってくる鮭。また、塩鮭をもいう。

コメント・メモ

アイヌ語が語源のようです。粋な表現ですよね。それに、おいしそう。

と、本日はここまで。『あ』編、先は長いです。
次回は秋関連が多そうです。

バックナンバーはこちら

広辞苑を読む。『あ』編 その1
広辞苑を読む。『あ』編 その2
広辞苑を読む。『あ』編 その3

広辞苑読破状況 … 15/2772p