オタクの力を、信じる会社。をお手伝い
今回、SES事業を中心に展開する「株式会社いろはにぽペと」様のコーポレートサイトリニューアルをお手伝いさせていただきました。
いろはにぽペと様の大きな特徴は、オタクであることを隠すのではなく、一つのことに本気で熱中できる“強み”として捉えていること。
好きなことに夢中になれる人は、仕事にも本気になれる。
そんな、いろはにぽペと様の想いやちょっと個性的な会社の空気感を、どうすればWebサイト上で伝えられるのか?
「オタクの力を信じる」という思想を軸に、ふざけすぎず、でも真面目すぎない。いろはにぽペと様らしいWebサイトを目指した、制作の裏側をご紹介します!
制作期間:約4ヶ月
制作内容:コーポレートサイトリニューアル(要件定義、情報設計、コピー設計、Webデザイン、実装、アニメーション)

サイトリニューアルの背景
SES企業に対するイメージを変えたい
いろはにぽペと様は、SES事業を中心に展開している会社です。
SESという働き方では、エンジニアがそれぞれ異なるクライアント先に常駐して仕事をすることが多いため、
「会社との関わりが薄そう」
「社員同士のつながりが少なそう」
「どの会社も似たように見えてしまう」
といったイメージを持たれることがあります。
しかし、実際のいろはにぽペと様には、オタク活動への支援や社内サークルなど、社員同士のつながりを大切にする文化があります。
仕事だけではなく、それぞれの「好きなこと」や、仕事以外の時間も大切にしてほしい。
そんな想いが会社の中にはしっかりとあるにもかかわらず、これまでのWebサイトでは、その独自の文化や空気感を十分に伝えきれていない状態でした。

今回のリニューアルで目指したのは、事業内容や条件をわかりやすく掲載するだけのサイトではありません。
「どんな考え方を持った会社なのか」
「どんな人たちが働いているのか」
「どんな人に仲間になってほしいのか」
そうした価値観や人柄まで伝わり、いろはにぽペと様の考え方に共感した人と出会えるWebサイトをつくること。
ここをプロジェクトの大きな目的として、制作がスタートしました。
コンセプト設計 ― 会社の“らしさ”を掘り下げる
いろはにぽペとを表すキーワードを探す
まずは、いろはにぽペと様がどのような会社なのかを深く知るところから始めました。
事業内容や採用条件だけではなく、会社を立ち上げた背景、大切にしている価値観、社員の皆様との関わり方、これからどんな会社になっていきたいのか。
ヒアリングを重ねながら、一つずつ整理していきます。
その中で見えてきた、いろはにぽペと様を表す大きなキーワードが「オタク」でした。
“オタク”という言葉に対して、人によっては少し閉じた印象や、ネガティブなイメージを持つことがあるかもしれません。
しかし、いろはにぽペと様が考えるオタクとは、単にアニメやゲームが好きな人、という意味だけではありません。
何か一つのことに、本気で夢中になれる人。
好きなことを深く掘り下げ、熱量を持って取り組める人。
その集中力や探究心は、そのまま仕事にも生かせる大きな力になる。
社長自身がオタクであることもあり、“好きなことに没頭する姿勢”を、個人の魅力であり企業の強みとして捉えていました。
オタクであることは、隠さなくていい。
むしろ、誇っていい。
この考え方こそが、いろはにぽペと様の一番大切な部分なのではないか?
そんなところから、今回のサイト全体を支えるコンセプトが見えてきました。
「オタクの力を信じる」
この言葉を中心に据え、サイトのコピー、ビジュアル、情報設計、アニメーションを組み立てていくことになりました。
何か一つに本気で熱中できる人は、仕事にも本気になれる
デザインの方向性 ― オタクっぽい、だけでは終わらせない
“オタク感”をどこまで出すのか?
コンセプトが決まったところで、次はそれをどのようなデザインで表現するのかを考えていきます。
一口に「オタク」と言っても、その表現方法はさまざまです。
アニメやゲームを連想させるデザインにするのか。
もっとポップで親しみやすい方向にするのか。
少しマニアックで、知っている人にだけ伝わる表現を入れるのか。
オタク感を全開にすれば、個性やインパクトは生まれます。
しかし、コーポレートサイトとしての信頼感がなくなってしまったり、特定の趣味だけを持つ人のための会社に見えてしまったりしては、本来の想いから離れてしまいます。
ただただ“オタクっぽいサイト”をつくるのではなく、
⚠️ いろはにぽペと様だからこそのオタク感 ⚠️
を表現したい。
ここは、デザインを考えるうえで見失ってはいけない大切なポイントでした。


ふざけすぎない。でも、真面目すぎない。
いろはにぽペと様の魅力は、個性的な企業文化だけではありません。
会社としてきちんと仕事に向き合いながら、社員一人ひとりの好きなことやプライベートも大切にしている。
ちゃんとしているけれど、堅苦しくない。
個性的だけれど、内輪ノリにはなりすぎない。
オタクだけれど、誰かを置いていかない。
そんな絶妙なバランスがあります。
そこでデザインでは、一般的なIT・SES企業のコーポレートサイトとは少し距離を取り、カラーやモチーフ、タイポグラフィ、アニメーションに遊び心を加えました。
一方で、情報の読みやすさや企業としての信頼感はしっかりと保つ。
ふざけすぎず、でも真面目すぎない。
この“ちょうど中間”のトーンを探しながら、デザインを調整していきました。
アウトプットのポイント
POINT 1 思わず立ち止まるトップページ
サイトを訪れた人が最初に目にするトップページでは、いろはにぽペと様の個性が一目で伝わることを大切にしました。
一般的なSES企業のサイトでは、信頼感のある写真や事業内容、採用情報などを整然と見せるデザインが多く見られます。
もちろん、わかりやすさや信頼感は大切です。
しかし、それだけでは他社との違いが伝わらず、「よくあるIT企業のサイト」という印象で終わってしまう可能性があります。
そこで今回は、ファーストビューから色や動き、コピーをしっかりと使い、いろはにぽペと様が持つエネルギーや遊び心を表現しました。
まず会社名を覚えてもらう。
そして、「なんだか普通の会社ではなさそう」と少し気になってもらう。
その興味を入り口に、会社の考え方や事業内容を知ってもらえる流れをつくっています。
POINT 2 「※注意※」から始まる、いろはにぽペとらしい距離感
トップページには、「※注意※」という少し変わった表現を配置しています。

コーポレートサイトに“注意”と書かれていたら、ちょっと気になりますよね。
何か危険な会社なのでしょうか。
働きすぎに注意なのでしょうか。
オタクになってしまうのでしょうか……。
この表現は、情報を強く警告するためのものではなく、訪れた人との距離を少し縮めるための仕掛けです。
企業側から一方的に説明するのではなく、ちょっと砕けた言葉を使うことで、肩の力を抜いてサイトを見てもらいたい。
そこには、「ちゃんとしているけれど、話しかけやすそう」と感じてもらいたい、いろはにぽペと様らしいスタンスが表れています。
真面目な内容を真面目な言葉だけで伝える必要はありません。
少し笑えたり、思わず続きを読みたくなったりする言葉を使うことで、会社の人柄まで伝えられるのではないかと考えました。
POINT 3 社員の“好き”が見えるコンテンツ
今回のWebサイトでは、仕事のスキルや経歴だけでなく、社員の皆様が何を好きで、何に熱中しているのかが伝わることも大切にしています。

会社を選ぶとき、多くの人が気になるのは仕事内容や待遇です。
しかし、実際に働くことを想像したとき、
「どんな人たちがいるのだろう?」
「自分の好きなことを話せる雰囲気なのだろうか?」
「会社の中に、自分の居場所をつくれそうだろうか?」
といった部分も、とても大切だと考えています。
仕事の話だけでは見えにくい、その人自身のキャラクター。
好きなことを楽しんでいる姿を見せることで、社員の皆様の人柄や、会社の空気感が自然と伝わるように設計しました。
オタクであることを強制するのではなく、その人が夢中になれるものを尊重する。
そんな会社の姿勢を、コンテンツからも感じてもらえたらうれしいです。
POINT 4 SESでも、“会社とのつながり”がある
SESでは、社員がそれぞれ異なる現場で働くことになります。
毎日同じオフィスに集まる会社と比べると、会社や他の社員とのつながりが見えにくくなりがちです。
だからこそ今回のサイトでは、社内サークルや交流の機会についてもしっかりと紹介しています。

普段働く場所が違っていても、同じ趣味を持つ人と集まったり、仕事以外の話をしたりできる。
現場が違っても、会社としての居場所がきちんとある。
条件や制度を並べるだけではなく、実際にどのようなつながりが生まれているのかを見せることで、働く姿をより具体的に想像できるようにしました。
好きなことを一緒に楽しめる人がいると、会社との距離もちょっと近くなる気がします。
仕事のためだけに集まるのではなく、仕事以外の時間も含めて、人として楽しく関われる会社。
そんな、いろはにぽペと様の文化が伝わるコンテンツになっています。
POINT 5 遊び心を感じるアニメーション
ろはにぽペと様のポップで賑やかな空気感を伝えるため、サイト内のアニメーションにもこだわりました。
ただ派手に動かすのではなく、コピーを印象づけたり、次のコンテンツへ自然に目線を誘導したりと、情報を伝える役割も持たせています。
ページをスクロールするたびに、少しだけ新しい発見がある。
真面目に情報を探している人には内容がきちんと届き、ゆっくりサイトを見てくれる人には細かな遊びも楽しんでもらえる。
そんな二つの見方ができるサイトを目指しました。
細かな動きやあしらいの中にも、いろはにぽペと様らしさをちりばめています。
ぜひ、実際のサイトを触りながら探してみてください!
採用サイトとして、誰に何を伝えるのか
今回のリニューアルでは、事業内容を伝えることと並んで、採用も大きな目的の一つでした。
ただし、たくさんの人に広く応募してもらうことだけを目指した採用サイトではありません。
大切にしたのは、いろはにぽペと様の考え方に共感してくれる人に、きちんと届くことでした。

どれだけ条件が合っていても、会社の価値観や雰囲気が合わなければ、長く楽しく働くことは難しいかもしれません。
反対に、
「好きなものを大切にしながら働きたい」
「何かに夢中になれる自分を肯定したい」
「仕事も趣味も、本気で楽しみたい」
そんな人にとって、いろはにぽペと様は魅力的な環境になる可能性があります。
だからこそ、誰にでも当てはまる言葉を並べるのではなく、会社の考え方をしっかりと表現することを選びました。
会社が大切にしているものを正直に見せる。
そして、それを見た人自身に「自分と合いそうか」を考えてもらう。
Webサイトを、会社が一方的に選ぶための場所ではなく、お互いを知るための最初の接点として設計しています。
プロジェクトを振り返って
今回のプロジェクトでは、いろはにぽペと様が持つ独自の企業文化を、どのような言葉とデザインで表現するかを考え続けました。
“オタク”という強いキーワードは、インパクトがある一方で、見せ方を間違えると表面的な面白さだけが先に伝わってしまいます。
大切なのは、オタクっぽいモチーフを使うことではありません。
一つのことに本気で熱中できる人を信じること。
仕事だけでなく、それぞれの好きなものや人生を大切にすること。
離れた場所で働いていても、会社とのつながりを感じられること。
その根底にある考え方まで、きちんとWebサイトに落とし込む必要がありました。
打ち合わせやデザインの検討を重ねながら、
「この表現は、いろはにぽペと様らしいだろうか?」
「面白さだけで終わっていないだろうか?」
「初めて会社を知る人にも、想いが伝わるだろうか?」
と、一つずつ確認しながら制作を進めていきました。
ふざけすぎない。でも、真面目すぎない。
個性的だけれど、誰かを置いていかない。
そんな絶妙な温度感の中に、いろはにぽペと様らしさを詰め込んだサイトに仕上がったのではないでしょうか。
何かに夢中になれることは、きっと強い。
好きなものについて話しているときの熱量も、気づけば増えている知識も、細部までこだわってしまう探究心も、すべて仕事につながる力になるかもしれません。
「オタクの力を信じる。」
その言葉に込められた想いが、サイトを訪れた方に届き、いろはにぽペと様と新しい仲間が出会うきっかけになればうれしいです!