“ふつうじゃない”がふつうにある
“ふつうじゃない”がふつうにある

谷口 千佳たにぐち ちか

夢見ちゃだめ、夢になるの

ふつうの生涯を送ってきました

空想しながらひとりで遊んでいました

ふつうの生涯を送ってきました。

空想と自立と大人の友達
キリスト教系の幼稚園に通っていたので、日曜礼拝(ミサ)にも行ってました。信者だとミサでホスチア(聖体)という薄いパンのようなお菓子をもらえるのがうらやましくて、いや、呼ばれて神父さんから特別な何かをもらえることがうらやましくて、私も入信したいと思ったことを覚えています。聖書の一部を抜粋したカードやロザリオがきれいで、それももっと欲しかった。収集癖の芽生えです。
お弁当を持っていかないといけなかったのですが、お箸が上手に使えなくて、お弁当の時間を苦痛に感じていました。手で食べられるおにぎりやサンドイッチ、挙げ句の果てには蒸かした豚まんを持っていき、お弁当の時間を克服。
園児よりも、神父さん(オーストラリア出身)やシスターと遊ぶのが楽しくて、休み時間はまとわりついていました。家では窓際で、人形を使って空想の話を作ったり、絵を描いたり、本を読んだりして過ごしていました。読めない漢字が並んだ本でも、前後の文脈で勝手な読み仮名をつけて読んでいたので、大きくなって本当の読み方を知ったときには愕然としたことが何度かあります。
ほかにも、一人で電車に乗って祖父母の家に遊びに行ったりと、自立していた幼少時代でした。

25歳の誕生日はタオルミーナで

大学は法学部で法律を学んでいたのですが、学びながら「これじゃない」と思い、マスコミを志望しました。ですが就職対策なんて何もしていなかったので、当然どこにも受からず、大学時代のアルバイト先であるテレマーケティング会社にそのままお世話になって、フリーターとして生きていました。
当時はそこまで規制が厳しくなかったので、働きすぎてヘルペスになったこともあります。
25歳の誕生日を前にして、「これでは人生まずい、なんとかしなきゃ」と思い、退職。バックパックを担いでヨーロッパへ。ポルトガルにある、ユーラシア大陸の西の果て、ロカ岬に立ち、急にいろんなことが吹っ切れた気がしました。
そこから帰国してWebの編集・ライターからはじまり、ディレクター、マーケター、新規事業立ち上げ、事業責任者を経て独立しました。
この間、いろいろな経験をしました。成功もあったし、失敗もありました。仮説が正しかったときは嬉しかったし、逆に間違ってたときは、何が違ったのだろうと納得行くまで考えたり。喜びも悲しみも、仕事はいろんなことを教えてくれました。 25歳になった日はシチリアのタオルミーナにいて(ロマンチックですね)背伸びして、少し素敵なレストランで、ウニのパスタを食べました。今のような働き方をするようになるなんて、あの頃の私には想像もできなかったわけですから、人生わからないものです。

谷口 千佳 谷口 千佳

マーケティングはラブレター

1:相手のことを思う
最後に所属していた会社の代表は、私の師匠です。教わったことはたくさんあって書ききれないのですが、私が好きだったのは「マーケティングはラブレター」というたとえです。
相手のことを想像して、その人が喜ぶプレゼントを用意するように、マーケティングも顧客のことを思ってやる必要がある。 これは本当にそうだと思っていて、かつて携わっていたサービスサイトが中性的なデザインで立ち上がったのですが、分析の結果、顧客の9割は女性でした。そこで、女性的なデザインやトンマナに振り切り、商材もそちらに寄せたところ、大きくグロースしたという体験があります。相手のことを思ってやることが、いかに大切かという原体験になりました。

2:自分の持っているものやそれ以上を惜しまずに出す
課題があるけれど、解決の糸口が見つからない場合に相談にのることがよくあります。そんなときは、何に対して困っていて、どういう状態ならそれが解消できたと言えるのかを聞いてみます。現状とゴールを聞いて、その間のプロセスとして最適なものを提案し、課題を解決するようにしてきました。最適解が自分が持っていないものだったとしても、周りに頼ることで、解決できる方法は必ず見つかります。

3:真摯に向き合う
当たり前のことだし、みなさんそうしてると思うので特筆すべき点はありません。
ただ、手を抜いた物は必ず明るみになってしまうし、一時はごまかせたとしても、必ずどこかでほころびが出るものです。

自分の当たり前を、誰かの役に立つかたちに

人生100年時代とすると、まだまだ先があります。
そんな中で、役に立つことをしていきたいな、とは考えています。
たとえば、自分自身の体験は、自分の中にあるうちは自分だけのものです。でもそれを何かしらのかたちでシェアすることによって、誰かの役に立つことがあります。
私は旅行が好きなのですが、旅行のことを地道にnoteに綴っています。
どこの国のトイレがどうだったか、入国のときにこういう手続きをしておくと便利だった、スーパーではこんな物が売ってる、など。
大した規模ではありませんが、それを見て参考にしてくれてる人がいるのはモチベーションになり、また書こうという気持ちになります。
自分にとっては大したことではないが、誰かにとっては価値のあることみたいなのを見つけて、伝えていきたいなと思っています。

Don’t Dream It, Be It ─ 夢見ちゃだめ、夢になるの

Don't Dream It,Be It
好きな映画は『ロッキー・ホラー・ショー』。他にもいくつかありますが。出会いは忘れもしない高校生の頃。定期的に映画館にフライヤーをもらいに行ってて、そこで強烈な存在感を放っていたのが、『ロッキー・ホラー・ショー』のフライヤーでした。真っ赤なリップが印象的なメイクの男性がニヒルに笑ってる顔とロゴ。胸騒ぎがしました。
そして初めて映画館で見たときの衝撃。
ぶっ飛んでる…
もう何回見たかわかりません。作品の中で、最後らへんに「Don't Dream It,Be It」が流れ字幕が出ます。「夢見ちゃだめ、夢になるの」。
わたしは何故か涙があふれました。人に話すと、なんで泣いたのか?と聞かれましたが…
「夢見ちゃだめ、夢になるの」。めちゃくちゃいい言葉だと思います。
想いは、叶えないと。
願って、それに近づく、そして叶えることが大切なのだと。

2026年10月27日
谷口 千佳

谷口 千佳

Profile

谷口 千佳

谷口 千佳

ディレクター

谷口千佳(たにぐち ちか) 1978年7月31日生まれ。ディレクター。熱しやすく冷めやすい。美味しいと思った食べ物を飽きるまで食べ続けたりする。しかし、その食べ物は万人受けしないらしく、ことごとく廃盤になっていく。昔はダッフィにハマっていて、仕事帰りにディズニーシーにわざわざ行ってグッズを買っていた。最近ハマっているのはボールペンのスケッチ。

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