山田 真悠やまだ まゆ
悠々として急げ。
デザインに囲まれた幼少期
ふつうの生涯を送ってきました。
父はデザイナー、母は元々服飾のテキスタイルデザイナー、祖父は水墨画の先生。
身近に美術やデザインが溢れる家庭で育ちました。
今思えばすごく恵まれた環境ですが、それが私の”ふつう”でした。
まんまと影響を受け絵を描くことに熱中した幼少期、なんとなく漫画家やら美容師やら手先を動かす職業に就きたかったことを覚えています。
小学校5年生の時に夢だった猫を飼い始め、幼き私は早くも無償の愛というものを知りました。この時から今日まで猫に夢中です。
常に人と違うことがしたいという謎のプライドと野心に駆られ、こだわりの強い子供だったと思います。
そんな毎日の中で、いつも楽しそうに仕事をする父を見て、母に連れて行ってもらったアンディ・ウォーホルの展示を見て、私はきっとデザイナーになるんだなぁ。と必然的に、そして強い意思で将来の夢ができたのを覚えています。
デザイナーを志す
なぜかデザイナー以外の選択肢には目もくれず、高校からデザイン科に入学しました。
もっと他のことを勉強していても面白かったのかなとちょっとだけ後悔もあります。
大体いつも徹夜で絵を描いて、ガス溶接をして、粘土をこねて、ちょっとだけ勉強をして、のらりくらりと3年間を過ごしながらもやっぱりデザイナーになるという夢は変わりませんでした。
大学は美大に進学し、思い立ってプロダクトデザインを勉強しました。
オープンキャンパスで足を運んだ際に生徒に飼われている野良猫がいて、それに惹かれて決めました。
4年間は大量の課題に追われながら生きていましたが、立体を扱うのはあんまり向いていないことに気が付きました。人生で初めて、かなり苦手だと思うことに直面できたのは良い経験でした。
立体物と距離を置く決意をした私は、コロナ禍ど真ん中の就職活動を経て印刷会社のデザイナーとして就職してみました。
印刷物をゴリゴリデザインするぞー!と思っていた新卒1年目の私でしたが、大人の事情でなぜかwebデザイナーに。ありがたいことに環境に恵まれ、未経験ながらたくさんのことを学び、これだ!としっくりきたので今でも続けてみています。
なんやかんやあり神奈川という土地に流れついた今、ホームページで見た”想いを「かたち」に「つくる」をいっしょに”の言葉にピンときたのと、会社名やらホームページやらが猫っぽいところに運命を感じてイッパイアッテナに就職しました。猫に左右されがちな人生です。
思いやりを主題に
美術・芸術にたくさん触れられる環境で、なぜ自分は画家やらアートやらの道ではなくデザイナーの道に進んでいるんだろうと考えたことがあります。
私は怠惰な人間なので、自分だけのための目的や感情のために体を動かすのがかなり億劫です。自分一人で生きていたら心も体もかなりのインドアです。
相手がいてこそ、誰かのためなら!の気持ちを原動力に何かをしたり、どこかに足を運んだり、考えたりするのが好きです。それを十二分に発揮できるのが運よくデザイナーという職業だったから、デザイナーの道を志たのだと思います。幸せ者です。
仕事をする上でも相手のことをたくさん考えられる人でいたいです。
高校時代の先生に“デザインは思いやり”という言葉をもらってから、その言葉にすごく納得しながら生きてきました。私がデザイナーとして生きていくための大見出しができた感覚です。
相手にただ喜んでもらいたいというよりは、どうしたら相手にとってベストなもの+αで提供できるのか。+αは私の思いやりです。
デザインだけでなく、コミュニケーションの取り方だったり気遣いだったり、そんな部分を忘れない仕事の仕方をしていきたいです。
イッパイアッテナはそんなこともたくさん教えてくれます。
デザイナーとしても人間としてもまだまだ未熟なので大きな夢はまだあんまり抱けないけれど、生きていく軸みたいなことはブレずに大切にしていたいと思います。
心地の良い人間でいること
猫に無償の愛を教わり、猫に惹かれて大学に入り、ついに猫っぽい会社に入社した私ですが猫の生き方だったり佇まいに憧れを抱いています。
猫が寝ている場所はいつもなんだか心地よいし、ちょうどいい距離感でいてくれるのに人間が弱っているときは隣にいてくれたりもします。猫がにゃぁと鳴いただけで嬉しい気持ちになります。一人の夜も隣にいてくれるだけで安心します。
自分で自分の生きやすい場所を見つけるのが上手で、マイペースに周りの人間を心地よい気持ちにさせてくれるところが大好きで尊敬しています。きっと当の猫本人(本猫)はそんな深いこと考えていないと思います。そんなところも素敵です。自然といろんなことを与えてくれる存在です。
仕事をする上でも生きていく上でも、この人がいると安心する、この人とする仕事は心地よいなと思ってもらえるような人間でいたいです。もちろん猫のように自然に。
悠々として急げ。
座右の銘というか、自分の名前の”悠”の字がとても気に入っているのでこの言葉に目が止まり、それからなんとなく心の片隅にいる言葉です。
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの座右の銘らしいです。ローマには行ってみたいです。
悠々と急げ、真反対の言葉のように見えますが、人生を24時間と捉えるか一生と捉えるかみたいな、時間を無駄にしちゃいけないけどそんなに急がなくてもいいんだよ。みたいな意味合いだった気がします。
なんとなくせかせかして行き詰まった時に立ち止まらせてくれる言葉です。
私の母は、夜なんとなく眠れず寝れないなぁと焦る私に「本でも読んで眠くなったら寝ればいいよ。」と育ててくれました。早く寝なさい!なんて言われた記憶がありません。
無事毎日しっかり眠れる人間になりましたが、余裕のない相手に対してこんな言葉をかけられる人って余裕があるなあと思います。
すごく忙しない時も、立ち止まってゆっくりしている時もこの言葉のような感性で受け止められる余裕のある大人になりたいものです。それは自分に対しても、自分以外の誰かに対しても。
きっとその余裕みたいなものが、私のなりたい”心地の良い人間”への近道な気がします。
まだまだ子供ですが、悠々と時には忙しなくいっぱい成長していきます。
2025年3月14日
山田 真悠
山田 真悠
デザイナー
山田真悠(やまだまゆ) 1998年9月6日生まれ。デザイナー、名古屋育ち。実家の愛猫(でかい)に想いを馳せながら神奈川県でたくましく生きています。ご飯の献立を考えることと、猫と音楽とアイドルと散歩が好きです。
- いっしょうけんめい記事を書いているから待っててね。